差分法より導出した運動モデルによる追尾用定常カルマンフィルタの安定性とゲイン行列

小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J89-B   No.7   pp.1094-1103
発行日: 2006/07/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (観測・計測・探査における電波応用の最新技術論文特集)
専門分野: レーダ・信号処理
キーワード: 
カルマンフィルタ,  追尾フィルタ,  定常状態,  安定,  ゲイン行列,  

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あらまし: 
目標位置を観測値として,三次元空間の位置,速度などの真値を推定する定常カルマンフィルタの性質について述べる.等速直線運動モデルを使用した定常カルマンフィルタが漸近安定となるための条件は明らかになっている.しかし,等加速度運動モデル等のより高次元の運動モデルの場合,漸近安定となるための条件は明らかになっていない.本論文では,目標位置ベクトルのn階(nは1以上)時間微分値がサンプリング間で平均的には一定とする差分方程式より導出した運動モデルによる定常カルマンフィルタが漸近安定となるための条件を示した.この条件は,駆動雑音ベクトルを位置ベクトルのn階時間微分値に変換する行列が定数で正則である.また,この場合,位置ベクトル及び位置ベクトルのn階時間微分値に対する定常ゲイン行列が正則であることを示した.更に,駆動雑音ベクトルのディメンジョンを目標位置のm階時間微分値(mn以上)のディメンジョンと同一とする運動モデルは,上記漸近安定であるための条件を満たすことを示した.