市場指向計算における調整機構の選択と割当品質

中塚 康介   博史  石田 亨  田中 慎司  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J89-B   No.4   pp.498-506
発行日: 2006/04/01
Online ISSN: 1881-0209
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (ネットワークソフトウェア論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
市場指向計算,  非模索過程,  ネットワーク資源割当,  

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あらまし: 
市場指向計算における模索過程・非模索過程による資源割当を,調整過程中の割当品質の点から比較し,問題に応じた過程の選択を行えるようにする.市場指向計算による資源割当はネットワークQoS制御などに適用されてきた.従来の模索過程は均衡計算中には資源の割当を変更しないため,通信品質要求の変化など環境の変化が頻繁に発生する場合に対応することが困難である.これに対し,非模索過程は均衡計算中にも資源の割当を変更する.模索過程と非模索過程は過程中の資源割当品質が異なり,適用には割当品質の変化を確認する必要がある.本論文では,均衡計算中の割当品質をシミュレーションで比較し,以下の点を示した.( 1 )需要を送受信する模索過程では,環境変化への対応が必要な場合に適切な資源割当が行えない.これに対して,効用関数自身を送受信することで計算中の通信を減らしたり,非模索過程を用いることで割当品質を改善できる.( 2 )最大需給比のように割当品質を効率良く改善させる取引ルールを用いることにより,非模索過程によって環境の変化に対応しながらの割当が可能である.