雑音部分空間を利用するCyclic ESPRITによる所望波の到来方向推定とその性能改善

稲垣 好之  菊間 信良  平山 裕  榊原 久二男  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J88-B   No.9   pp.1780-1788
発行日: 2005/09/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (ブロードバンドワイヤレスのためのアンテナ・伝搬技術論文特集)
専門分野: アレーアンテナ・到来方向推定
キーワード: 
Cyclic ESPRIT,  到来方向の選択推定,  雑音部分空間,  適応型空間平均法,  一般固有値展開,  

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あらまし: 
移動通信やITS(Intelligent Transport Systems)の急速な発展により電波伝搬環境が複雑化しており,高分解能到来方向推定や不要な干渉波の影響を軽減させる要求が高まってきている.その中で,到来波の周期定常性を利用して,所望の到来波の到来方向を選択的に推定できるCyclic MUSICやCyclic ESPRITが注目されつつある.筆者らも,Cyclic ESPRITで用いられるアレー入力の相関行列がエルミート行列でないことから生じる特性劣化を改善するために,雑音部分空間を利用するCyclic ESPRIT(NS Cyclic ESPRIT)を提案している.しかしながら,スナップショット数が有限であると,Cyclic MUSICやCyclic ESPRITによる到来方向推定では,相関行列に残留する干渉波成分が到来方向推定精度に悪影響を及ぼす.そこで本論文では,干渉波残留成分を低減し所望波に対する到来方向推定性能を向上させることを目的として,NS Cyclic ESPRITに適応型空間平均法及び一般固有値展開を導入した.計算機シミュレーションによる検討の結果,二つの手法を併用することによりNS Cyclic ESPRITの到来方向推定性能が改善されることを確認した.