観測雑音逓倍法より導出した α-β フィルタのゲインの最適化

小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J88-B   No.6   pp.1159-1167
発行日: 2005/06/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
追尾フィルタ,  H∞ フィルタ,  カルマンフィルタ,  α-β フィルタ,  センサ,  

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あらまし: 
目標位置の観測値より位置及び速度の真値を推定する一次元空間の追尾法である α-β フィルタについて述べる.ここで,カルマンフィルタにおける平滑誤差共分散行列の算出において,1以上とは限らない定数 lを観測雑音共分散行列に乗算して使用する追尾法(これを観測雑音逓倍法と呼ぶ)が報告されている.この観測雑音逓倍法から α-β フィルタが得られる.また,等加速度運動目標に対する定常追従誤差が一定(ゲイン β が一定と等価)との条件のもとでの等速直線運動目標に対する追尾精度で,これら α-β フィルタの追尾性能の評価を行った.ここで,観測雑音逓倍法のゲイン α は,定数 l の関数である.評価の結果,観測雑音逓倍法から導出される α-β フィルタの追尾精度を最適とする定数 l が存在することが分かった.しかし,この定数 l が一般的な α-β フィルタの追尾精度を最適とする α を導出しているのかどうかは不明である.本論文では,最適なゲイン α が一意的に決まるように,観測雑音逓倍法から導出される α-β フィルタを改善した.この結果,追尾誤差の分散が,従来の観測雑音逓倍法から導出した α-β フィルタの約4分の1となる場合があることが分かった.