参照画素の状態に基づく背景差分法

吉田 俊之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J88-A   No.11   pp.1226-1234
発行日: 2005/11/01
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 特集論文 (スマート信号処理とその画像・音声処理への応用論文小特集)
専門分野: 画像
キーワード: 
物体抽出,  背景差分,  しきい値処理,  参照画素,  最適しきい値,  

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あらまし: 
画像中の対象物体を抽出する手法の一つに背景差分法がある.この手法は計算量が小さく高速な処理が可能である反面,実環境では撮像系の雑音や照明条件のわずかな変動等の影響によって誤判定が増加し,抽出精度が大きく低下するという欠点を有している.この問題を解決するため,本論文では,判定対象画素の近傍に位置する既判定画素を参照画素と位置づけ,参照画素の判定状態に基づいて対象画素の判定しきい値を制御する新しい背景差分法を提案する.本手法は,判定誤差を低減するため,順方向と逆方向の走査に基づく判定処理を必要とするが,その計算量は従来の単純背景差分法の2~3倍程度に抑えられており,高速処理が可能であるという従来法の利点を受け継いでいる.まず,雑音の確率モデルに基づいて誤判定率を最小化する判定しきい値を計算し,これより提案手法の利点を定性的かつ定量的に論じる.また,実画像及び雑音を付加した画像を利用し,提案手法の有効性を検証する.