M3フィルタにおけるモデル信頼度の発振抑制法

川瀬 徹也  系 正義  小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J87-B   No.12   pp.2071-2081
発行日: 2004/12/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
目標追尾,  M3フィルタ,  モデル信頼度,  確率密度,  誤差楕円体,  

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あらまし: 
旋回目標追尾に有効な M3(Multiple Maneuver Model)フィルタを,広範囲を捜索するために観測周期の長い遠距離レーダに適用する場合,計算負荷の制限により運動モデル数が限られると,各運動モデルの予測値を中心とする,目標の存在確率密度分布の広がりを表す誤差楕円体同士が大きく離れてしまう.この場合,誤差楕円体の領域外に観測値が得られると,モデル信頼度が増減を繰り返し,追尾精度が劣化する問題が報告されている.本論文では,上記問題を解決するため,長い観測周期でも限られた運動モデルで高機動目標追尾を実現する,モデル信頼度の発振抑制法を提案する.提案手法を用いたM3フィルタ(以下,提案方式)は,観測値が誤差楕円体の領域内に存在するかどうかを残差2次形式を用いて判定し,領域外である場合に限り,モデル信頼度が発振しない最低限のゆう度が各運動モデルに与えられるよう,誤差楕円体を拡大する.これにより,モデル信頼度の発振現象を抑制するとともに,通常目標に対する観測誤差の低減性能を損なうことなく,高機動目標に対する追従性能を向上させることができる.計算機シミュレーションによる性能評価により,従来方式と提案方式の比較を行い,提案方式の有効性を示す.