留保価格設定が不要な耐架空名義入札マルチユニットオークションプロトコル

寺田 賢二  横尾 真  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J86-D1   No.8   pp.629-639
発行日: 2003/08/01
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 特集論文 (ソフトウェアエージェントとその応用論文特集)
専門分野: ビジネス/産業応用
キーワード: 
マルチユニットオークション,  メカニズムデザイン,  架空名義入札,  

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あらまし: 
本論文では,新しい耐架空名義入札マルチユニットオークションプロトコルであるGreedy ALlocation (GAL) プロトコルを提案する.インターネットオークションで生じ得る新しいタイプの不正行為として,単一のエージェントが複数の架空の名義を用いて入札を行う架空名義入札が存在する.従来,同じ種類の財が複数ユニット販売されるマルチユニットオークションに関して,耐架空名義入札プロトコルとして,Iterative Reducing (IR) プロトコルが提案されている.このプロトコルは架空名義入札を防ぐために,オークションの主催者があらかじめ留保価格を設定する必要があり,この留保価格の設定が適切でない場合,社会的余剰及び主催者の収入が大きく減少する可能性がある.これに対して,我々が新たに開発したGALプロトコルは,留保価格等のパラメータ設定が一切不要である.シミュレーションを用いた評価実験により,GALプロトコルによりパレート効率的な割当てに非常に近い社会的余剰が実現でき,また,IRプロトコルで最適に留保価格を設定した場合と比較しても,より良い社会的余剰と収入が得られることを示す.