階層型マルチキャストを用いた協調的ストリーム間レート制御手法

川田 雅人  森川 博之  青山 友紀  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J86-B   No.11   pp.2357-2369
発行日: 2003/11/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: ネットワーク
キーワード: 
IPマルチキャスト,  階層型マルチキャスト,  Receiver-driven Layered Multicast(RLM),  ふくそう制御,  ネットワークコラボレーション,  

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あらまし: 
多様な帯域幅制限をもつネットワーク環境におけるマルチキャスト配信では,離散的ではあるが各受信者に適した受信レートでの配信を可能にする階層型マルチキャスト技術が有効である.本論文で想定する,多チャネル放送やビデオ会議などの複数のストリームから構成されるマルチメディアセッションでは,各ストリームを安定した品質で伝送することに加え,話者への注目などの要求度に基づいてレートを割り当てることが帯域の効率利用の観点で望ましい.しかしながら,従来の階層型マルチキャストレート制御手法をそのまま使用するだけでは,各ストリームが独立してレート制御を行うため,上記の目的を達成することは困難である.そこで本論文では,複数の階層型ストリーム上にまたがるセッションレベル機構として,複数ストリーム統合制御機構(Multiple Streams Controller, MSC)を各受信者に導入し,各MSCが自律的に同一セッション内のストリーム間で協調的に受信レートを制御する手法を示す.MSCは,受信する複数のストリームの受信状況を同時に監視し,検出したふくそう結果からボトルネックリンクに関する帯域情報と通過するストリーム群情報を推定する.その推定結果をもとに,受信レート学習の効率化,及びストリーム間におけるレート割当て制御を実行する.計算機シミュレーションにおける評価では,本手法によって各ストリームの受信品質が改善すること,またストリーム間で受信レートの調整ができることを検証する.