直線状周波数変調方式を用いたパルス圧縮レーダにおける各種 α-βフィルタの安定条件と定常解

網嶋 武  系 正義  小菅 義夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J86-A   No.4   pp.373-382
発行日: 2003/04/01
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
目標追尾,  α-βフィルタ,  パルス圧縮,  レーダ,  カルマンフィルタ,  

本文: PDF(640.4KB)>>
論文を購入




あらまし: 
レーダでは,尖頭送信電力を抑えたまま探知距離を増大させ,しかも距離分解能の低下を防ぐために,パルス圧縮が用いられる.しかし,この手法では,目標距離が,目標の距離変化率に比例した分だけずれて観測される欠点がある.一方,運動モデルの違いにより,様々な α-βフィルタが導出されることが知られている.それらは,離散系で駆動雑音を速度で定義する場合,加速度で定義する場合,加速度の n 階微分値とした場合,及び,連続系で駆動雑音を加速度で定義したのち離散化する場合である.離散系で駆動雑音を加速度で定義した場合について,上記バイアス性観測誤差を内部的に補正しながら追尾を行う α-βフィルタが提案されている.本論文では,バイアス性観測誤差を内部的に補正しながら追尾を行う各種 α-βフィルタが安定であるための必要十分条件を示した.そして,安定ゲイン領域の面積は,ドップラーシフト時定数の値によらず,不変であることを示した.次に,α と β の関係式及び平滑誤差共分散行列式を定式化した.更に,離散系で駆動雑音を速度で定義する場合,加速度で定義する場合,及び連続系で駆動雑音を加速度で定義したのち離散化する場合の α-βフィルタのうち,マヌーバインデックスが一定のもと,平滑誤差共分散行列を評価した場合,実用上は,離散系で駆動雑音を速度で定義した場合の α-βフィルタが最も優れているを示した.