座標変換を用いたテンソル積展開による高次スペクトルのパラメトリック推定

西口 善朋  戸田 尚宏  臼井 支朗  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J86-A   No.1   pp.75-83
発行日: 2003/01/01
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 通信理論,信号理論基礎
キーワード: 
非線形自己回帰モデル,  高次スペクトル,  結合密度関数,  テンソル積展開,  

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あらまし: 
生体信号等の非正規時系列の特徴を記述する際,パワースペクトルだけでなくバイスペクトル等の高次スペクトルも参照する必要があり,統計的変動の少ない推定値を得るために,そのパラメトリック推定法の確立が望まれてきた.近年,ニューラルネットワーク自己回帰モデルなどの非線形自己回帰モデルの定常結合密度関数及び高次スペクトルを反復積分変換に基づく数値的解法として単純離散化法が提案されたが,その計算記憶容量は記憶次数に対して指数的に増加する問題がある.これに対し,結合密度関数を1変数関数の積和に展開するテンソル積展開法が提案され,その記憶容量の増加を線形倍に抑えることができ,バイスペクトルを少ない記憶容量で単純離散化法より精度良く計算できる例が示された.しかしながら,テンソル積展開法について,対象の時系列に対する性質に依存した性能に関しては明らかにされていない.本論文では,このテンソル積展開法の時系列に対する性質依存性について検討を行い,従属性が高い時系列では計算精度が悪化する問題を指摘する.更に,その解決法として,結合密度関数をテンソル積展開を行う状態空間上で1次座標変換を導入した,新たな計算法を提案する.