α-β フィルタにおけるサンプルレートと観測精度向上のトレードオフ

小菅 義夫  系 正義  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J85-B   No.8   pp.1445-1454
発行日: 2002/08/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
追尾フィルタ,  カルマンフィルタ,  α-β フィルタ,  レーダ,  

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あらまし: 
α-β フィルタは,目標位置を観測値として,目標の位置,速度の真値を推定するものである.ここで,目標運動のあいまいさを示す駆動雑音が異なれば,種々の異なる α-β フィルタが,等速直線運動モデルを使用するカルマンフィルタより導出できる.一方,MVフィルタは,等加速度の目標に対する定常追従誤差が一定であるとの条件のもとで,等速直線運動の目標に対する目標位置予測値の定常誤差の分散を最小とする α-β フィルタである.このMVフィルタは,カルマンフィルタからは導出が不可能である.ところで,追尾性能の向上には,サンプルレートを高める方法と,観測精度を良くする方法とがある.しかし,多目標を同時に追尾する場合,1目標当りの電波照射時間は制限せざるをえない.本論文では,等加速度運動目標に対する定常追従誤差が一定との条件のもとでの等速直線運動目標に対する追尾精度で,定数ゲインの上記 α-β フィルタの追尾性能を評価した.この結果,電波照射時間が同一ならば,サンプルレートを高めるほうが,観測精度を良くするよりも有利であることがわかった.