H フィルタによるレーダ追尾法

小菅 義夫  系 正義  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J85-B   No.12   pp.2389-2398
発行日: 2002/12/01
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DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 航行・誘導・制御方式
キーワード: 
追尾フィルタ,  H フィルタ,  カルマンフィルタ,  α-β フィルタ,  レーダ,  

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あらまし: 
目標位置をレーダ観測値とした追尾法について述べる.追尾法の代表例は,三次元空間用のカルマンフィルタあるいは一次元空間用の α-β フィルタである.ここで,H フィルタはカルマンフィルタを拡張したものである.ところで,レーダで目標を観測する場合,観測雑音共分散行列の値は,状況により異なる.カルマンフィルタによる追尾法では,正確な運動・観測モデルが構成されれば,どのような状況でも,リカッチ方程式の解が常に存在する.しかし,H フィルタでは,リカッチ方程式の解が必ず存在するとは限らない.また,リアルタイム性が要求されるレーダ追尾では,リカッチ方程式の解の存在が容易にわかる追尾法が期待される.一方,位置及び速度を推定する一次元空間用のカルマンフィルタは,定常状態では α-β フィルタに帰着される.しかし,H フィルタから α-β フィルタが導出可能なのかは不明である.本論文では,観測雑音共分散行列の値が異なるどのようなレーダでも,リカッチ方程式の解が存在する条件が同一となるH フィルタを使用した新たな追尾法を提案した.また,性能解析を容易にするため,本提案より,新たな α-β フィルタを導出した.