Webシステムにおけるコンテクストデータストア機構の設計とコンポーネントオブジェクト技術を利用した実装

上原 智  水野 修  菊野 亨  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J84-D1   No.6   pp.713-722
発行日: 2001/06/01
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 特集論文 (システム開発論文特集)
専門分野: ソフトウェア工学
キーワード: 
World Wide Web,  クライアントサーバシステム,  HTTPクッキー,  セッション管理,  コンポーネントオブジェクト技術,  

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あらまし: 
本研究では,World Wide Web(以下Webと呼ぶ)システムにおいて複数のセッション間で共有すべきデータ(コンテクストデータ)を保持するための新たな機構の設計と実装を行う.クライアントサーバシステムの構築にWebを採用する場合が増加し,現在ではそれが主流となりつつある.一方で,Webシステムを利用したクライアントサーバシステムでは,従来の(Webを利用しない)クライアントサーバシステムにはなかった問題が発生し得る.その一つが, コンテクストデータの保持である.Webシステムで用いられるHTTP(HyperText Transfer Protocol)プロトコルはセッションレスであるため,コンテクストデータの保持ができない.そのコンテクストデータの保持のための機構が既にいくつか提案されてきているが,それぞれ安全性や信頼性に関する問題点を抱えている.我々はそれらの問題点を解決する新たなコンテクストデータストア機構を設計するために,いわゆるドキュメントビューアーキテクチャの採用を決定した.このアーキテクチャの上で,コンテクストデータの保持のための主要な機能を構成した.新しい機構の特徴はコンテクストデータをクライアントコンピュータの主記憶上に保持することにある.更に,効率性の観点からコンポーネントオブジェクト技術の導入を決定した.これによって安全性や信頼性を大幅に高めることができる.最後に,典型的なアプリケーションを想定して,新しいコンテクストデータストア機構の有効性を示す.