IIRフィルタを用いた可逆及び非可逆変換と画像符号化への応用

宇戸 寿幸  河野 裕  奥田 正浩  池原 雅章  高橋 進一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J84-A   No.7   pp.893-900
発行日: 2001/07/01
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
IIRフィルタ,  2分割フィルタバンク,  可逆変換,  非可逆変換,  画像圧縮,  

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あらまし: 
IIRフィルタはFIRフィルタに比べ,低次数で優れた振幅特性を得られることが知られている.更に全域通過回路を用いたIIRフィルタは,従来のIIRフィルタより少ない乗算器数で同等の特性が実現できる特長を有する.本論文では,全域通過回路を用いたIIRフィルタにより構成される2分割フィルタバンクの構成,及び設計法を示し,それぞれのフィルタバンクに基づく可逆変換と非可逆変換を提案する.可逆変換として,ハール変換に基づくS変換があるが,出力信号に相関が残されているという問題があった.本論文では,S変換においてハール変換の代わりに遅延器と全域通過回路により構成される2分割整数IIRフィルタバンクに基づく可逆変換を提案する.一方,非可逆変換では,線形位相と直交性を満足する2分割FIRフィルタバンクはハール変換しか存在しない.また,両特性を満たす2分割IIRフィルタバンクの画像符号化への応用を想定した設計法やその有効性はいまだ示されていない.本論文では,レギュラリティの次数を制約として符号化利得を最大にすることにより設計した全域通過回路の並列構造からなる2分割直交線形位相IIRフィルタバンクを提案する.最後に,それぞれの提案法を静止画像の符号化に適用し,本方法の有効性を示す.