複素2値直交系列の1周期を用いたピークサイドローブの小さい複素有限長系列の生成法

桐本 哲郎  真野 清司  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J83-A   No.9   pp.1079-1088
発行日: 2000/09/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 情報理論
キーワード: 
複素有限長系列,  直交系列,  M系列,  パルス圧縮,  同期,  

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あらまし: 
レーダのパルス圧縮やパルス通信回線の同期には,自己相関関数のサイドローブレベルが小さい有限長系列が用いられる.本論文では,二つの元をもつガロア体の上のM系列を複素周期系列に写像して得られる複素2値直交系列の1周期からピークサイドローブレベルの小さい有限長系列を代数的方法によって生成できることを示した.この系列は,二つの複素数を成分として構成される複素有限長系列であり,k を正の整数として系列長が 2k-1 で与えられる.成分が1と -1 で与えられる従来の実2値有限長系列のサイドローブ特性と比較し,有限長系列を複素2値化することで従来系列よりもピークサイドローブレベルを抑圧できることを明らかにした.例えば,系列長が7の場合,Barkerが示した実2値有限長系列と比べてピークサイドローブが約3.0 dB小さい複素2値有限長系列を生成できることを示した.次に,本複素2値有限長系列で符号変調されたRF(Radio Frequency)信号を発生させ,これを相関処理した信号波形からサイドローブ特性を評価した.その結果,実験値と計算値はよく一致することを明らかにした.