画像修復に対する周辺ゆう度最大化によるハイパパラメータ推定のクラスタ変分法を用いた理論的検討

田中 和之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J83-A   No.10   pp.1148-1160
発行日: 2000/10/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 非線形問題
キーワード: 
統計的手法,  ベイズ統計,  マルコフ確率場,  画像修復,  周辺ゆう度,  平均場理論,  クラスタ変分法,  

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あらまし: 
画像修復の統計的手法において現れるハイパパラメータは最ゆう推定の立場に立てば周辺ゆう度と呼ばれる量を最大化することにより決定される.マルコフ確率場モデルに対する周辺ゆう度の計算を厳密に行うことは非常に困難であり,近似解析手法を導入することが必要となる.従来はこの近似解析手法として平均場近似がよく用いられている.本論文ではこの周辺ゆう度を用いたハイパパラメータ推定をより高精度に行う新しい近似解析手法として平均場近似の代わりにクラスタ変分法を用いる方法を提案する.クラスタ変分法は平均場近似を拡張した統計力学における代表的近似解析手法であり,マルコフ確率場モデルの統計量を高精度で得ることができるが,周辺ゆう度を用いたハイパパラメータの推定にはこれまで応用されたことがなかった.従来,周辺ゆう度の近似解析手法としてよく用いられてきた平均場近似の結果と比較し,クラスタ変分法を用いてハイパパラメータの推定を行うことにより,特に事前確率分布の性質をよく反映した画像に対して,より良好な修復結果が得られることを数値実験により示す.