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マイクロ波による歯牙の加熱特性とその利用に関する基礎的検討
星 直也 二川 佳央 河合 啓次 恵比須 繁之
誌名
電子情報通信学会論文誌 B
Vol.J82-B
No.1
pp.159-166 発行日: 1999/01/25
Online ISSN:
DOI:
Print ISSN: 1344-4697 論文種別: 論文 専門分野: 電磁環境 キーワード: 歯牙, 複素比誘電率, マイクロ波, FD-TD, SAR分布,
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あらまし:
医療分野において,電波を応用した非侵襲,低侵襲診断及び治療が提案,実現されつつある.これに対して,歯科領域においては,電波応用診断,治療に関する報告例はほとんど見あたらない.本報告では,電波を歯科領域で応用するための基礎的データとして,歯牙の複素誘電率を,健全エナメル質,象牙質並びに象牙質うしょくに分類して測定した.その結果,歯牙の部位により,その誘電率に有意な違いが認められることを明らかにした.また,象牙質うしょくの誘電正接が健全部に比べ,非常に大きく,電波の影響を受けやすいことを明らかにした.この結果をもとに周波数2.45 GHzにおいて,歯牙表面のSAR分布を算出した結果,象牙質うしょくが健全部に比べ加熱されやすいことを明らかにした.また,空洞共振器を用い加熱した歯牙のSAR分布が,計算値とよく一致することを示した.これらの結果より,誘電加熱を利用した新しい象牙質うしょく治療の可能性を考察する.
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