ネットワーク遅延を考慮した動的負荷分散方式

西村 健治  上野 仁  山本 幹  池田 博昌  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J82-B   No.10   pp.1763-1772
発行日: 1999/10/25
Online ISSN: 
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 通信網,通信サービス
キーワード: 
分散システム,  動的負荷分散,  ネットワーク遅延,  プロセス移動先制限,  クラスタリング,  

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あらまし: 
大規模,広域分散システムにおいて,ネットワーク遅延を考慮した二つの動的 負荷分散方式を提案する.負荷分散では利用計算機数の増加により移動候補先 が増え,応答時間の改善が図れるのが一般的であるが,遅延の大きな計算機を 移動候補先に含めると遅延のオーバヘッドにより性能が低下するおそれがある. そこで本研究では,ネットワーク遅延の小さな計算機の集合を一つのクラスタ として構成し,クラスタ内は負荷情報を,クラスタ間で負荷移動を行う場合は, 遅延情報をそれぞれ重視するクラスタ型動的負荷分散方式と,プロセス移動に 要する遅延とプロセスの平均処理要求時間の比に対してしきい値を設け,プロセス の移動先を制限するしきい値型動的負荷分散方式を提案する.シミュレーションに よる性能評価の結果,各提案方式は遅延を考慮しない方式に比べ,平均応答時 間が大きく改善できることが明らかになった.また,それぞれの方式について, その動作の特徴から,特に有効であると考えられる環境が存在することを明らか にした.