多重解像度解析によるクロップ画像から署名検出可能な電子透かし法

大西 淳児  小澤 慎治  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J81-D2   No.10   pp.2321-2329
発行日: 1998/10/25
Online ISSN: 
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像・パターン認識,コンピュータビジョン
キーワード: 
電子透かし,  著作権保護,  ウェーブレット変換,  画像符号化,  画像,  

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あらまし: 
電子透かしの技術は,ディジタル画像の著作権を保護する手段として注目を浴びており,既に多くの電子透かし方法が提案されている.ほとんどの方法は画像の圧縮などに伴う損失に耐え得る能力を有しているが,画像のクロッピングに対して有効な方法は数少ない.そこで,この論文では,画像がクロッピングされた場合においても透かし情報が検証できる電子透かしの一方法を提案する.その原理は,画像をウェーブレット変換して得られるサブバンド領域から,特定の帯域の周波数要素に対して透かし情報を埋め込む.このとき,低周波成分のサブバンド領域をラスタスキャンしながら,各ライン上に1ビットずつ署名データを合成する.ライン上の複数の点に同一のビット情報が合成されるため,クロッピングによって一部のデータが欠けても復元可能となる.また,署名を合成する周波数帯域を限定するため,署名後の画像は主観的に見て劣化が少なく,見かけ上,原画像とほとんど同一である.この手法により,マルチメディアにおけるディジタル画像の著作権保護に有効な署名を隠し込むことができる.