電磁現象の基本概念と電磁界の新しい性質

中島 将光  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J81-C1   No.9   pp.494-506
発行日: 1998/09/25
Online ISSN: 
Print ISSN: 0915-1893
論文種別: 論文
専門分野: 電磁界理論
キーワード: 
電磁気学,  電磁界,  平面波展開,  ポインチングベクトル,  

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あらまし: 
前世紀後半,マクスウェルによって定式化された電磁気学は,現在,物理学の重要な部門として,また,電気・電子工学の基礎として緻密な学問体系を形成している.しかしながら,以下に述べるようにいくつかの基本的な問題が残されている.そこで,電磁事象を原点から見直し,標本関数なる手法を導入することによって,マクスウェルの方程式を物理的かつ数学的に分析した.その結果,電磁界の新しい性質が見えてくると共に,場の振舞いの自己無撞着な描像が得られることを示した.特に,従来,電磁界あるいは静磁界と称されてきたものは,単に静止していると考えるより動的なものとしてとらえる方が合理的であって,電磁現象を静・動の区別なく(すべて動的なものとして)一般的に把握できることを種々の観点から説明した.これは,電磁現象の統一的な理解に資すると共に基本問題解決への糸口を与える.