軟判定と誤り訂正を繰り返し行う受信方式

永易 孝幸  久保 博嗣  村上 圭司  藤野 忠  森永 規彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J81-B2   No.8   pp.742-750
発行日: 1998/08/25
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Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 論文
専門分野: 移動体通信
キーワード: 
周波数選択性フェージング,  軟判定,  誤り訂正,  インタリーブ,  等化器,  

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あらまし: 
本論文では,周波数選択性フェージング等の符号干渉伝送路に適した受信方式として,誤り訂正(FFC:Forward Error Correction)後のデータから生成した硬判定系列を利用した軟判定とFECを繰り返し行う方式を提案する.等化器,デインタリーバおよび復号器を直列に構成した従来の受信機では,等化器の性能が受信機全体の特性に大きな影響を与えるため,等化器の性能が重要視されている.これに対して,提案方式は,軟判定とFECの繰返し処理により,初期等化において生じた誤りを補正することができるため,初期等化に用いる等化器の性能にあまり依存しない.故に,高性能な等化器の代わりに,性能は比較的劣るが処理量の少ない等化器を初期等化に用いた場合でも,提案方式の特性はほとんど劣化することなく,受信機全体の処理量を削減することが可能になる.本論文では,計算機シミュレーションにより提案方式の特性を評価した.その結果,(1)等化器としてMLSE(Maximum-Likelihood Sequence Estimation)を用いた提案方式が,MAP(Maximum a Posteriori)等化器やMLSEを用いた従来方式よりもBER特性が優れていること,(2)遅延分散の大きな伝送路において,MLSEの代わりにDDFSE(Delayed Decision-Feedback Sequence Estimation)を用いた提案方式のBER特性の劣化はわずかであり,MLSEを用いた従来方式よりも処理量を大幅に削減できることを確認した.