MUSEの動き検出におけるエッジ信号処理の改善

和泉 吉則  苗村 昌秀  合志 清一  山口 孝一  二宮 佑一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J81-B1   No.3   pp.181-189
発行日: 1998/03/25
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Print ISSN: 0915-1885
論文種別: 論文
専門分野: 通信方式,通信伝送機器
キーワード: 
ミューズ,  ハイビジョン,  動き検出,  

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あらまし: 
動き適応処理は,TV信号処理において3次元周波数特性を有効利用する重要な技術で,ノイズリデューサ,インタレース-順次走査変換等で実用化されている.また,MPEG2をはじめとするディジタル圧縮装置のプリフィルタにも,時空間フィルタという名称で用いられている.動き適応処理を行うためには動き検出が必要で,フレーム間差分信号等の時間方向の差分信号を加工して動領域を検出しなければならない.本論文では,サブサンプリングシステムにおける動き検出の高度化のため,ハイビジョン放送方式MUSEの動き検出におけるエッジ信号の役割を解析し,要求条件を明らかにし,実現性の高い改善策の提案とその有効性の検証を行ったので報告する.MUSEにおけるエッジ部分で生じる折返しひずみには,(1)静止画像およびゆっくり動く画像をデコーダが動画処理することにより発生するフリッカ状の折返しひずみと,(2)動く画像のエッジ部分をデコーダが静止画処理することにより生じるドット妨害と多重線妨害がある.従来の動き検出におけるエッジ信号では,(1)の改善には寄与するが(2)の改善には寄与しない.この原因を考察し,新たにテンポラルフィルタを用いたエッジ検出法を提案し,従来方式で許容していた折返しひずみを改善できることを確認した.考案した動き検出のためのエッジ検出法は他のサブサンプリングシステムでの動き検出の高度化にも寄与する手法である.