マルチチャネル非分離形2次元フィルタバンクによる静止画像の可逆的なスケーラブル符号化

岩橋 政宏  福間 慎治  神林 紀嘉  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J81-A   No.7   pp.1067-1076
発行日: 1998/07/25
Online ISSN: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 画像理論,音声理論
キーワード: 
画像,  可逆,  符号化,  フィルタバンク,  圧縮,  スケーラブル,  

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あらまし: 
医用画像や美術作品などの高精細な画像を圧縮する際には,再生時において原画像の画質を完全に維持することが望ましい.また,圧縮データの一部のみを伸長しても画像情報の概要を把握できる.すなわちスケーラビリティ機能をもつならば,データ検索時において特に有効である.更に,個々の入力画像に適した圧縮処理を行うならば,高効率なデータ圧縮が実現できる.本論文では,画像圧縮のための新しい可逆的なスケーラブル符号化を提案する.提案法は,マルチチャネル非分離形2次元フィルタバンクのリフティング構成に基づいている。これは、従来の2チャネルである分離形あるいは非分離形2次元フィルタバンクに比べ,フィルタ係数値の選択の自由度が高く,画像信号のもつ縦,横,斜め各方向の画素間相関を独立に有効利用できる.また,本論文では可逆符号化におけるフィルタバンクの最適化の指針を示し,これに基づきフィルタ係数値を決定している.シミュレーション実験では,DPCMはもとより各種の従来法よりも高い圧縮率が確認された.また,圧縮データの一部のみを伸長することで,提案法がスケーラビリティをもつことが確認された.