声門閉鎖区間情報を利用した音源抽出のアルゴリズムに関する提案

吉川 英一  三木 信弘  小川 吉彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J81-A   No.3   pp.303-311
発行日: 1998/03/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 音声,聴覚
キーワード: 
声帯波形,  逆フィルタリング,  Fejer kernel,  係数補間,  

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あらまし: 
声帯波形は,個人性に関する情報を含むことが知られている.そのため,声帯波形を推定するための方法は重要である.声帯波形を推定する方法の一つに,音響的観測量のみから声帯波形を推定する逆フィルタ法がある.逆フィルタに必要な声道伝達関数を推定するために,線形予測分析が多く用いられる.従来法の多くは,線形予測分析を行うとき,音声の2~3ピッチを分析単位にしていた.この場合は,声道特性の変化をピッチごとに推定することは不可能である.これに対して,EGGによって声門の閉鎖区間を推定し,分析する方法も検討された.この場合の問題点は,分析区間が短くなるため,推定結果が波形切り出しの影響を受けることである.本研究では,実音声の各閉鎖区間においてFejer kernelによるマッピングを用いた声道伝達関数の推定と,ピッチごとに変化する声道伝達関数を用いた逆フィルタリングにより,声帯波形の推定を試みる.本方法を用いることにより,分析時に行う波形切り出しが,推定声帯波形に与える影響を低減することができることを示す.また,本方法を使用する場合に重要な,分析次数や分析方法について比較実験を行い,考察を行う.