弱い非線形領域における多数キャリヤ共通増幅器の相互変調ひずみ簡易計算法

末松 憲治  飯田 明夫  高木 直  浦崎 修治  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J78-C1   No.3   pp.187-193
発行日: 1995/03/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1893
論文種別: 論文
専門分野: マイクロ波,ミリ波
キーワード: 
線形増幅器,  マイクロ波,  相互変調ひずみ,  多数波共通増幅,  移動体通信,  

本文: PDF(409.3KB)>>
論文を購入




あらまし: 
多数キャリヤ増幅時の相互変調ひずみを2キャリヤ増幅時の3次相互変調ひずみから算出する簡易計算法について述べている.増幅器の非線形ひずみが比較的小さく,キャリヤの入出力特性が線形,かつ,キャリヤの出力電力に対する3次相互変調ひずみ比の傾きが2dB/dBと見なせる条件下で,2キャリヤ増幅時の3次相互変調ひずみとnキャリヤ増幅時の個別3次相互変調ひずみとの関係式を導出した.線形性の良好なA級動作のGaAsFET増幅器を用いた,最大7キャリヤ増幅時までの相互変調ひずみの測定値との比較を行い,本関係式の妥当性を確認した.更に,多数キャリヤが等周波数間隔に配置された場合について,相互変調ひずみの重畳を考慮した簡易計算式を導出し,キャリヤ数が無限大の場合に,2キャリヤ増幅時の3次相互変調ひずみに対して10log10(3/2)+67.76dB大きい値に収束することを明らかにした.この結果は,キャリヤ数を無限大としたときの重畳を考慮した相互変調ひずみに相当するNPR(Noise Power Ratio)の測定値と一致した.本簡易計算法は,極めて良好な線形性の要求される移動体通信用基地局などに使用される共通増幅器の相互変調ひずみの解析に有効である.