帯域間予測を用いたハール・ウェーブレット変換と画像符号化への応用

黒木 修隆  野村 孝徳  亀田 昌志  沼 昌宏  平野 浩太郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J77-A   No.12   pp.1738-1746
発行日: 1994/12/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 情報理論,符号理論
キーワード: 
ハール・ウェーブレット,  帯域間予測,  帯域分割符号化,  画像符号化,  

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あらまし: 
離散コサイン変換(DCT)やウェーブレット変換は画像信号の冗長抑圧に有効な手法として利用されているが,処理の複雑さやブロックひずみの発生が問題となっている.そこで本論文では,高速処理が可能であり,符号化に適し,かつブロックひずみの少ない再生画像が得られる帯域分割手法として,帯域間予測を用いたハール・ウェーブレット変換を提案する.本変換手法で用いる帯域間予測とは,帯域を2分割するたびに低域信号のこう配から高域信号を予測し,それをよりエントロピーの低い補正信号に変換する処理である.逆変換の際は正変換の際と同じ予測係数を用いて高域信号を予測し,これに補正信号を加算することによってもとの高域信号を再構成する.この予測処理ではアップサンプリングされた低域信号を滑らかに補間するような高域信号を生成するため,再生画像にブロックひずみが現れにくくなる.本論文では提案する帯域間予測処理をSSKFバンクを用いたサブバンド分割の考え方に基づいて詳しく解析した後に,本変換手法を用いた実画像データの帯域分割と符号化,プログレッシブビルドアップによる再生の実験を行い,本変換手法が画像データの符号化に有効であることを示す.