ECTにおけるk最近傍画素選択によるMAP EM画像再構成

内山 豊  尾川 浩一 

誌名
電子情報通信学会論文誌 D  Vol.J76-D2  No.2  pp.216-224
発行日: 1993/02/20
Online ISSN: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 特集論文 (医用画像処理技術論文特集)
専門分野: イメージング
キーワード: 
エミッションCT画像再構成MAP推定EMアルゴリズムk最近傍法

本文: PDF(560.8KB)


あらまし: 
GreenとLangeによって提案された事前確率としてマルコフ確率場を用いた最大事後確率(MAP)推定によるEMアルゴリズム画像再構成法では,注目するある画素における事前確率を求める際,形状が固定された近傍画素を用いている.このため,画素値が緩やかに変化する部分と急激に変化するエッジ部とで,その近傍画素の統計的性質が異なるにもかかわらず同質のものとして取り扱われ,その結果,再構成画像のエッジ部が必要以上に滑らかになるという問題があった.本論文ではこの問題を解決するため,注目する画素の近傍画素の形状を特定せず,k最近傍法によって選択されたk最近傍画素の事前確率を用いてMAP EM画像再構成を行う手法を提案する.このk最近傍画素の選択は,ある画素のk最近傍画素として,固定近傍画素N個の中からその注目している画素と画素値が最も近いものk個を選択するというものである.シミュレーションの結果から,近傍画素を固定した従来の方法よりも本手法はエッジ部の再現性で優れた再構成画像を得ることができることが確かめられた.また,このkの値は対象画像の統計的性質に依存するが,近傍画素数Nの3/4程度に設定すると良好な結果が得られることが明らかになった.