共鳴状態の存在寿命に関する回路論的一考察

大谷 直毅  真田 博文  永井 信夫  鈴木 正清  三木 信弘  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J76-C2   No.2   pp.59-66
発行日: 1993/02/25
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Print ISSN: 0915-1907
論文種別: 論文
専門分野: 半導体材料・デバイス
キーワード: 
共鳴状態の存在寿命,  複素等価回路,  回路理論,  複素周波数変数,  過渡現象,  

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あらまし: 
量子効果デバイスの動作速度を検討する目的のため,共鳴状態の存在寿命に関する検討が数多くなされている.多重バリヤ構造における共鳴状態の存在寿命とは,電子の存在確率の減衰する時定数として定義されており,量子論的な過渡現象である.本論文では,筆者らが先に提案した複素等価回路を用いて,この過渡問題を回路論的なアプローチから検討している.まず,等価回路の複素周波数変数(ラプラス変数)を複素エネルギーに対応付けることにより,寿命に関する回路論的な考察を可能とする.その結果,等価回路の任意の位置において左右を見込んだアドミタンスの和を零とする複素周波数の実部が寿命に対応することがわかった.数値実験によって2重バリヤ構造について検討を行い,従来の研究報告との比較を行っている.半値幅から推定される寿命の誤差についても検討を行っている.また,対称3重バリヤ構造についても考察を加えており,半値幅からは推定できない寿命が存在することがわかった.