低軌道衛星を用いた通信システムの構成とドップラーシフトの影に関する一考察

片山 正昭  小川 明  森永 規彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J76-B2   No.5   pp.382-390
発行日: 1993/05/25
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Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 特集論文 (次世代衛星通信技術論文特集)
専門分野: 低軌道衛星・衛星間光通信
キーワード: 
低軌道衛星,  ドップラーシフト,  搬送波再生,  周波数利用効率,  衛星配置,  

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あらまし: 
衛星通信の需要の多様化,衛星打上げ技術の進歩,小型衛星の高性能化などを背景に,近年,非静止衛星を用いた通信システムに関する研究が盛んになりつつある.しかしながら,これらの多くは,極地を対象にしたものであったり,船舶・航空機あるいは過疎地域など通常の通信手段の利用が困難な状況を念頭に置いたものである.そこで本論文では,まず我が国のように人口密度が高く,静止衛星や地上系の通信設備も容易に利用できるような地域に対しても,低軌道衛星を用いた実用的なシステムが構成可能であることを例をもって示し,またその特性について検討を行う.次に,低軌道衛星におけるドップラーシフトについて述べ,長だ円軌道を用いた場合とは異なり送信局での完全な補正が不可能であることを示す.更に,このようなドップラーシフト下での搬送波再生手法に関して,PLLおよび蓄積一括復調を用いた場合について考察する.また,ドップラーシフトが多元接続方式の周波数利用効率に与える影響について比較検討を行い,CDMA方式がFDMA方式に比して良い特性を与えることを示す.