航空管制用レーダのNORM信号の圧縮伝送

加来 信之  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J76-B2   No.4   pp.286-292
発行日: 1993/04/25
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Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 論文
専門分野: 電子・電波応用
キーワード: 
レーダ,  信号圧縮,  ディジタル伝送,  画像符号化,  

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あらまし: 
現在我が国では,山頂などに設置された航空路監視レーダのビデオ信号を,アナログ専用回線を用いて,遠隔地の航空交通管制部へ伝送している.しかし,通信回線は近年ディジタル化が急速に進められ,アナログ専用回線を維持・確保するのが難しくなってきた.このため,レーダビデオ信号をディジタル回線で伝送することが必要になったが,ビデオ信号を直接ディジタル化して伝送する方法では,非常に高速のディジタル回線が必要で,その使用料はばく大な額となる.航空路監視レーダの信号には,1次レーダのNORMビデオ信号とMTIビデオ信号,2次レーダのSSRビデオ信号の3種類がある.航空機の管制に用いるのは主としてMTI/SSRビデオ信号の2種類であり,NORMビデオ信号はレーダ機器の調整と表示画像の位置関係の確認が主な使用目的である.そのため,MTI/SSRビデオ信号は実時間で伝送する必要があるが,NORMビデオ信号の実時間性は他の信号に比べてそれほど重要ではない.そこで,各ビデオ信号の使用目的と信号特性に著しく差があることを利用し,ビデオ信号ごとに異なった処理方法で大幅にデータ圧縮して時分割多重化することで,回線使用料が低廉な低速のディジタル回線による伝送を可能とする装置を開発した.本論文では,レーダビデオ信号のデータ圧縮方法のうち,主として実時間伝送の重要性は低いが,山岳や雲の反射信号のために他のビデオ信号に比べ情報量が非常に多いNORMビデオ信号について,データ量を約1/110まで圧縮し,伝送する方法について報告する.