強度変調/直接検波光通信方式における最適微弱光受信機に関する考察

塚本 勝俊  森永 規彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J76-B1   No.8   pp.610-620
発行日: 1993/08/25
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Print ISSN: 0915-1885
論文種別: 論文
専門分野: 通信理論,信号理論
キーワード: 
衛星間光通信,  直接検波光通信方式,  最適受信機,  光子計数受信機,  

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あらまし: 
将来,衛星間光通信のように宇宙空間における超遠距離の光通信の活用を考える上では,最適光受信機を詳細に検討しておく必要がある.本論文は,2値強度変調/直接検波光通信方式において微弱な受信信号光に対する最適受信機について考察したものである.ここでは,受信信号光が微弱な場合にショット雑音過程に現れる量子的な離散性と受信回路系熱雑音,光検波器の暗電流とランダム増倍率を考慮した光検波出力の統計モデルの導出を行っている.更に光検波系を理想積分系とし,光検波出力を時間的な標本値ベクトルを用いて表現している.この標本値ベクトルに対して最ゆう検定に基づき導出される対数ゆう度関数に検討を加え,微弱信号光に対する最適受信機の構成を明らかにしている.すなわち,熱雑音とランダム増倍存在下でもショット雑音限界と同様に1次光電子計数が信号検出において本質的な役割を果たすことを明らかにし,更にその点を考慮して1次計数の推定値を用いる1次計数推定-最ゆう検定受信機を理論的に導出している.次に,誤り率特性の理論解析を行い,性能の評価と従来の直接検波受信機との比較を行っている.その結果,光検波系を広帯域化することで従来受信機に比べ,大幅な誤り率の改善が得られることを示している.