入力パワーレベル可変ウィーナー核推定法

横田 康成  戸田 尚宏  臼井 支朗  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J76-A   No.5   pp.728-735
発行日: 1993/05/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 非線形問題
キーワード: 
非線形システム同定,  汎関数級数表現,  核推定精度,  可変入力パワーレベル,  bootstrap法,  

本文: PDF(524.6KB)
>>論文を購入


あらまし: 
非線形ダイナミカルシステムの記述法の一つであるウィーナー(Wiener)汎関数級数展開法は,その核の推定が比較的容易なことから,神経系の解析等に広く用いられている.しかし,ウィーナー核推定精度の定量的評価が十分に行われていないことから,筆者らはその評価法を提案し,核推定に最適な入力パワーレベルが存在することを明らかにした.しかしながら,従来,入力パワーレベルは実験者の経験により決められており,核推定に不適切なパワーレベルが用いられている可能性があった.本論文では,ウィーナー核と最適入力パワーレベルを交互に反復推定することにより,核推定精度を向上させる入力パワーレベル可変ウィーナー核推定法を提案し,その理論的考察と数値実験を行った.これにより,不適切な入力パワーレベルで核の推定を開始した場合でも,入力パワーレベルが推定に伴い適応的に最適値に漸近し,核の推定精度を相互相関法による精度の理論的限界まで高められることを確認した.この結果は,刺激・測定系を含めた新しいシステム同定法の可能性を示すものである.