仮想オペレーティングシステムVXinuの実現法と問題点

多田 好克  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J75-D1   No.1   pp.10-18
発行日: 1992/01/25
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 論文
専門分野: ソフトウェアシステム
キーワード: 
オペレーティングシステム,  オペレーティングシステムの仮想化,  仮想計算機,  教育用オペレーティングシステム,  

本文: PDF(591.1KB)
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あらまし: 
Unix上で作動する,教育・実験用の仮想オペレーティングシステムVXinuを作成した.VXinuは Douglas ComerによるオペレーティングシステムXinuを,Unix上の1利用者プログラムとして作動するように仮想化したものである.VXinuでは,入出力装置の働きをソフトウェアによってシミュレートし,特別なハードウェアを用いることなしにシステムの仮想化を行っている.また,Unixのシグナルによるタイマ割込みを利用し,CPU横取り(preemption)可能な並行処理機能も実現している.本論文ではこのVXinuの実現法を明らかにし,このときに生じた問題点を議論する.なお,VXinuを利用することにより,1台のUnix計算機上で複数の実験オペレーティングシステムを稼動させることができる.また,Unixの提供するプログラム開発環境を使用し,実行環境ハードウェアの詳細を知ることなしに,オペレーティングシステムに関する実験が可能となる.更に,開発と実行に同一システムを使用できるため,これらの環境間で容易に情報が交換できる.VXinuはすべてCによって記述されているので,可読性も高く,移植性も比較的良いと考えられる.