集合論理回路網に基づく超多値バイオ情報処理システムの構成

青木 孝文  亀山 充隆  樋口 龍雄  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J74-D1   No.9   pp.604-612
発行日: 1991/09/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 論文
専門分野: 計算機構成要素
キーワード: 


本文: PDF(511.8KB)>>
論文を購入




あらまし: 
多値情報処理システムにおいて超多値化が可能となれば,よりいっそうの情報の高密度化が達成されると共に,高性能な多値ハードウェアアルゴリズムの直接的実現により,種々の応用上の利点が見出せるものと考えられる.本論文では,超多値情報処理の実現を目的として,生化学反応の選択性に着目したバイオ素子に基づく超多値集合論理回路網を提案し,その系統的な構成理論を示す.まず,酵素の基質特異性を利用して,溶液中の基質分子をスイッチングするバイオ素子の動作モデルを定義する.次に,溶液中に混合,多重化された複数種類の基質分子を論理値の集合とみなし,このような集合情報に基づくスイッチング代数を新たに集合論理システムとして体系化する.これにより,r種類の基質分子の多重化により,等価的に2r値の超多値論理演算が可能となる.以上の代数的考察に基づき,最終的に,任意の集合論理関数はバイオ素子の高並列回路網として構成できることを明らかにし,配線に制限されない新しいディジタルシステムに関する一つのアプローチを示す.