対称3重バリヤの共鳴条件に関する回路論的一考察

大谷 直毅  永井 信夫  鈴木 正清  三木 信弘  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J74-C1   No.8   pp.276-282
発行日: 1991/08/25
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Print ISSN: 0915-1893
論文種別: 論文
専門分野: 量子エレクトロニクス
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あらまし: 
近年,量子効果デバイスの研究が盛んに行われており,従来の素子では見られなかった新機能デバイスの開発が期待されている.かかる現状から,超格子の設計法の必要性が高まっている.筆者らは先に,多重バリヤ構造を複素等価回路に置き換える手法を提案した.この手法により共鳴トンネル効果現象を回路論的に扱うことが可能となり,超格子の設計法として回路の合成論を応用できる可能性を示した.2重バリヤ構造の共鳴トンネル効果はデバイスへの応用のために盛んに研究されているが,3重バリヤ構造に関してはまだ十分な研究がなされてはいない.本論文は,この複素等価回路モデルを用いて数値実験を行い,対称3重バリヤの共鳴条件について検討を行った.そのために,左右対称な回路について成立する整合条件を対称3重バリヤの等価回路に適用してその共鳴条件を検討した.その結果,等価回路の中央より見込んだインピーダンスを実の純抵抗とする電子エネルギーが対称3重バリヤの完全共鳴準位となることがわかった.また,この共鳴条件はスミスチャートを用いることにより簡単に理解できることがわかった.