伝搬路モデルをもとにしたLoran-Cパルス波形ひずみと伝搬時間遅延量の検討

河口 信義  佐藤 正志  森永 規彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J74-B2   No.10   pp.546-554
発行日: 1991/10/25
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Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 論文
専門分野: 電子・電波応用
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あらまし: 
Loran-Cシステムにおける絶対測位誤差の主因は,実際の経路上を伝搬するパルス信号の伝搬速度が,Loran-C海図の作成にあたって仮定されている伝搬速度と異なっているために伝搬時間遅延誤差を生ずることにある.伝搬路特性は各受信パルス信号の到達時間に伝搬時間遅延を起こすと同時に,その受信パルスに波形ひずみを生ずる.従って,この波形ひずみを用いて伝搬時間遅延量を推定することが可能であると考えられる.在,Loran-Cのパルス波形ひずみ測度としてECDがある.本論文では,伝搬時間遅延量を推定するための新しいパルス波形ひずみ測度としてCHACLE (Change of Half Cycle Length) を提案し,解析が容易な簡易型伝搬路と一般的な伝搬路の両伝搬路モデルを用いて,波形ひずみ測度 (CHACLE, ECD) から伝搬時間遅延量を推定し,絶対測位誤差を補正する方法を与え,その補正の効果においてECDよりもCHACLEが優れた測度であることを示した.更に,本論文で示した補正方法の妥当性を検証するために,パルス伝搬時間遅延量を推定のために米国で用いられた混合伝搬路と類似する伝搬路モデルに本補正方法を適用し,その結果,絶対測位誤差量を約20%以下にまで減少させることが可能であることを確認した.