分布結合形ディジタル周波数逓倍器のガウス性周期パルス列応答について

坂上 岩太  羽鳥 孝三  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J71-C   No.8   pp.1105-1113
公開日: 1988/08/25
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Print ISSN: 0373-6113
論文種別: 論文
専門分野: 電子回路
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あらまし: 
本論文は,従来インパルス列入力について議論されてきた分布結合形ディジタル周波数逓倍器に関し,時間域制限信号とみなしうる孤立パルスが周期的に入力するとして,その出力応答を述べるものである.後半では例としてガウス性周期パルス列を取り上げている.本論文の内容は以下のとおりである.回路の伝達関数である反射係数と透過係数の関係により定まる非負定数の物理的意味を述べ,これを用いて回路を透過する離散的周波数成分の減衰量は最小であることを示す.入力周波数成分は単位インパルス列入力の場合と同様に周波数軸上で等間隔の離散的周波数成分となるが,その振幅は周期パルス列を構成する孤立パルスのフーリエ変換によって定まる.入力周波数成分が離散的であることから出力応答をシミュレートする場合,回路の周波数特性の標本値がわかれば良い.ガウス性波形のフーリエ変換はまたガウス性であるからガウス性周期パルス列のほとんどのエネルギーが集中する伝送周波数帯域が定められる.これにより本来分布定数回路は周波数が高くなるとその特性が劣化することが知られているが,エネルギーが集中する伝送周波数帯域内において周波数特性が満たされていればほぼ所定の出力を得ることになる.