バイスペクトルのパラメトリック推定と非正規性尺度

戸田 尚宏  臼井 支朗  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J71-A   No.2   pp.171-178
発行日: 1988/02/25
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Print ISSN: 0373-6091
論文種別: 特集論文 (信号処理特集)
専門分野: 基礎理論
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あらまし: 
バイスペクトルは従来FFT法を用いたノンパラメトリックな手法により推定されてきた.しかしデータ点数が少ない場合,推定値の統計的変動等に問題があった.最近,Raghuveer,NikiasらはARモデルを用いてパラメトリックにバイスペクトルを推定する方法(RN法)を提案し,それが分解能等の点で優れていることを示した.本論文では,まずRN法で正規に近い信号を解析する際,アルゴリズムが不安定となる例を示し,一般に高次のスペクトル解析を行う際には,まず非正規性を確認することが必要であることを述べる.そこでskewnessの自然な拡張であるキュムラント関数を用いた非正規性検出の一つの尺度を提案し,それが広い範囲の信号に対し有効に働くことを示す.次にRN法ではバイスペクトルの推定が困難である3次モーンメント関数の原点での値が小さい信号に対し,有効に推定の行える非線形自己回帰モデルを用いた新しいパラメトリックなバイスペクトル推定法を提案する.これらの結果の有効性を示すため数値シミュレーションによりFFT法,RN法,および非線形自己回帰モデル法によるバイスペクトルを推定し,比較検討した.