暗号を用いた内容証明・配達証明サービス

田中 良明  内田 孝則  秋山 稔  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J70-D   No.2   pp.423-431
発行日: 1987/02/25
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Print ISSN: 0913-5713
論文種別: 論文
専門分野: 情報セキュリティ
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あらまし: 
内容証明は,通常,配達証明を伴って用いられる.これらのサービスは,郵便において古くから行われているが,利用者が多いと通信業者のメッセージ保管量が多くなる.通信業者の不正に対し無防備である,受信者の受領拒否に対抗できないなどの問題点がある.これらの問題点は,電子メールにおいても同様に生ずるが,電子メールの場合は,暗号の利用による解決の道がある.本論文では,このような観点から,電子メールにおける内容証明,配達証明の方式として,受領印押捺後開封方式を提案している.本方式では,送信者と受信者は,調停者(通信業者)を介して通信を行う.調停者は,送信者から来た電文を暗号化して受信者に渡す.受信者は,その暗号化電文にディジタル署名を行って(受領印を押して)調停者に返す.この段階では,受信者は暗号の鍵を知らないので,電文の内容も送信者も分からない.従って,特定電文を受領拒否することはできない.次に,調停者は,送信者にその受領印を渡すと共に,受信者に暗号の鍵を教える.受信者は,それにより復号を行って(開封して)電文の内容を読むことができる.送信者は,受領印を保管すれば,それが内容証明書兼配達証明書となり,紛争の際第三者に提示できる.