音響パラメータの回帰直線近似を用いた有声破裂音の識別

山下 洋一  柳田 益造  溝口 理一郎  角所 収  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J69-A   No.2   pp.282-290
発行日: 1986/02/25
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Print ISSN: 0373-6091
論文種別: 論文
専門分野: 音響・振動
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あらまし: 
有声破裂音は,一般に破裂付近および破裂から後続母音への遷移過程にそれを相互に識別する特徴があることが知られている.本論文では破裂から後続母音への音響パラメータの変化を回帰直線で近似することによりその時間的変化を定量的に記述し,それを遷移開始付近の音響パラメータと併用した有声破裂音の識別を試みている.また,それらの特徴は後続母音に依存すると考え,後続母音別の識別を試みている.直線近似の対象とする音響パラメータとしてはパワー及びLPCケプストラム係数を用いており,回帰直線の傾きを特徴パラメータとして取り入れることにより有声破裂音の識別が約5%向上することを識別実験により示している.成人男子38名の有声破裂音/b/,/d/,/g/を含むCV音節について,まず破裂時点の検出を視察によって行い,且つ後続母音が既知である場合についての識別結果より各後続母音毎に最適な分析条件を検討し,これに基づいて,破裂時点ならびに後続母音を自動的に決定した場合の/b/,/d/,/g/間の識別の結果について報告している.