格子形ディジタルフィルタを用いるARMA係数の一導出法

鈴木 正清  鈴木 正敏  三木 信弘  永井 信夫  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J67-A   No.3   pp.212-219
発行日: 1984/03/25
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Print ISSN: 0373-6091
論文種別: 論文
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あらまし: 
定常確率過程の形成フィルタは,等価的に抵抗終端リアクタンス2ポートの開放電圧伝達関数と見なし得る.また,定常確率過程の自己回帰モデルに基づくスペクトル分析(AR分析)におけるレビンソンの理論は,回路網理論におけるリチャーズの定理に等価である.これらの事実を利用すると,AR分析を実行して構成される格子形ディジタルフィルタからは,分析された定常確率過程に対応する抵抗終端リアクタンス2ポートの出力端における反響伝達係数の逆数のインパルス応答が求められる.本論文では,有限次数の自己回帰移動平均過程(ARMA過程)に対してAR分析を施し,上述の様にして得られるインパルス応答を有理関数で近似し,回路の開放電圧伝達関数を求めることにより,ARMA係数を導出する手法を提案する.また,インパルス応答の有理関数近似のための2つの異る回帰的な方法を提案する.これらの方法によって求められる近似有理関数は,一般に,物理的に実現可能な伝送関数となる保証はないが,有限次数のARMA過程に対しては,本手法により,AR分析よりも良好にパワースペクトルを近似するARMA係数が求められることをモデル実験によって確かめている.