核磁気緩和時間のスペクトル的分離法

山田 芳文  田中 邦雄  阿部 善右衛門  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J61-C   No.1   pp.9-16
公開日: 1978/01/25
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Print ISSN: 0373-6113
論文種別: 論文
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あらまし: 
核磁気緩和時間の相違による悪性腫瘍の体外的な検出法に関連し,まず被測定部位に異なった緩和時間を持つ組織が共存する場合,全体としての核磁気緩和データは指数関数の和で表されることを確認した.次いでこのような緩和データより各成分を分離する方法を概観し,ラプラス積分を用いた緩和時間をスペクトル的に分離する新しい方法を提案し,更に数値モデルにより測定データの長さ,サンプリング間隔,含有雑音の及ぼす影響などにつき検討を行った.この結果データを外そうにより補う方法が有効であること,雑音は緩和時間項(ピーク位置)より振幅項(スペクトル高さ)に大きな影響を及ぼすこと,又,外そう開始点の選択によりこれらのばらつきは小さくできることなどを明らかにした.現在,緩和時間の分解能は2~2.5倍であるが,これはデータのS/N改善により更に向上できよう.本法は他分野の,データが指数関数の和で表されるような場合の各成分の解析にも有効であると考えられる.