2区間3線条線路を用いた全域通過回路とその応用

前川 英二  小野 幸次郎  永井 信夫  

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電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J61-A   No.10   pp.996-1003
発行日: 1978/10/25
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Print ISSN: 0373-6091
論文種別: 論文
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分布定数回路による2次形全域通過回路は,2区間2線条線路から得ることができるが,2線条線路を平面的に構成する場合,大きな結合は実現が困難である.そのため,特性の実現範囲は理論上の範囲より大幅に狭められる.従って,結合が小さな線路を用いて,等価的に結合の大きい線路が実現されることが望まれる.本論文では,2区間2線条線路を用いた2次形全域通過回路を等価的に実現する回路について考察する.最初に,2線条線路を単位素子を介してクロス接続して得られる新しい全域通過回路が等価的に2区間2線条回路を実現し,結合が小さい線路で等価的に結合の大きい線路を実現できることを示す.しかし,この回路はその実現範囲が2区間2線条回路の一部の領域でしかない.そこで,この実現範囲を広げるために回路を一般化して,平面構成の2区間3線条線路による全域通過回路について考察し,これらの回路が2区間2線条回路のすべての実現範囲をより容易に実現できることを示す.最後に,本論文の回路を90°定位相差を与える分波器(Differential phase shifter)に応用して回路を設計し,試作実験を行い,実験結果が理論特性にほぼ一致することを確かめ,本回路の有用性を示している.