飽和特性を考慮した2周波発振器の一考察

鈴木 敬三  村田 正  滑川 敏彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J55-A   No.10   pp.504-510
発行日: 1972/10/25
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Print ISSN: 0373-6091
論文種別: 論文・資料
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あらまし: 
真空管,トランジスタ,ディジタルICなどの入出力の非線形飽和特性をtan-1で近似し,帰還回路に二つの共振回路を含む2周波発振回路(2自由度の発振)にこれまで示されていた微分方程式を一般化し,理論的解析と実験的考察を行なったものである.理論的解析はおもに,小振幅動作については摂動法を,大振幅動作については漸近法,近似双記述関数を用い,発振条件,解の振幅の安定性,発振に優先権のあることなどを調べた.1自由度の発振でも振幅と周波数に関する第2近似解を求めることは大変むずかしい場合が多い.2自由度の場合は一層その困難さが増す.小振幅動作の場合は特別の仮定をおけば,フーリエ解析が可能になり,第1近似解が求まる.その結果,従来から良く知られているVan der Polの結果と一致した.大振幅動作についてはフーリエ解析が非常にむずかしい.そこで二つの周波数は十分離れているという仮定のもとで,近似双記述関数法などを用いて2周波発振のふるまいについて調べた.これらの理論的解析の結果を確かめるために実験を行ない,それらの解析結果が良く物理現象を明らかにしていることがわかり,その発振器は逓倍器や逓降器に応用できることがわかった.