サンプリング・フィルタ法による位相推移回路とパルス圧縮フィルタ

平井 宏  滑川 敏彦  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J52-A   No.1   pp.32-39
発行日: 1969/01/25
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Print ISSN: 0373-6091
論文種別: 論文・資料
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あらまし: 
フィルタ構成に際して回路小形化のために集積回路に適した設計を工夫することが最近問題にされている.ここでは,集積回路化に適するフィルタ構成法の1つであるサンプリング・フィルタに着目し,整合フィルタの一種である線形FM波パルス圧縮フィルタに用いることを中心として設計試作した.ここでは,2つの方法によって,すなわち,時間領域設計には無再帰形(nonrecursive type)を用い,周波数領域設計には再帰形(recursive type)を用いることにより,線形FM波パルス圧縮フィルタが容易に設計・実現できることを示した.現在,ディジタル・フィルタは特定の周波数特性を実現する伝達特性をうるための設計法が新しく発展させられつつある段階にある.著者らはその構成法を用いたが,異なった設計手法を用いて位相推移回路を設計した.すなわち,再帰形サンプリング・フィルタにおいて,直接Z平面における極と零点の配置からZ平面におけるオールパスフィルタの一般形を導くことができることを示し,これをパルス圧縮フィルタに適用した.この形のフィルタは従来の設計法で考えられたようなサンプリング・フィルタに課せられた制限周波数帯域を部分的に設計するような近似法でないので,位相特性の設計において有利である.実験は中心周波数100kHz,周波数偏移100kHz,パルス幅100μsの線形FM波を用い,受信フィルタは一応個別部品を用いて試作し,その得られた結果についても述べている.