パルスニューロンモデルにおける信号到着順序識別のための教師あり学習則

霜村 侑香  黒柳 奨  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J102-D   No.5   pp.390-398
発行日: 2019/05/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2018JDP7039
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
時系列情報処理,  ニューラルネットワーク,  パルスニューロンモデル,  教師あり学習則,  

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あらまし: 
本論文は,時系列情報処理において対象の出現パターンや時間の長さに依存しない認識を可能とするために,時間的なずれに対して不変性のある特徴抽出を目指したものである.そのためには時間軸方向により大域的な特徴抽出が必要となる.NNを用いた時系列情報処理の代表的な手法としてRNNやLSTMが挙げられるが,これらは時間的に離れた情報の統合ができないため,時間的に大域な特徴抽出に限界がある.そこで我々は,PNモデルを用いることで積層自己符号化器を時系列情報処理に適用させ,空間的・時間的情報圧縮を同時に行うことで,時間的に大域な特徴抽出が可能となると考えた.本論文ではその実現に向けて,自己符号化器に適用するPNモデルの新しい学習則の提案を行った.学習則の条件として,1層で前後の時刻の情報を考慮し,かつ時間的なずれに対して不変性のある特徴抽出を可能とする必要がある.提案学習則では,重みと遅延素子の同時学習により,その二つの条件を満たす特徴抽出を可能とした.提案学習則について検証を行った結果,信号到着順序によるクラスタリングが可能であることが分かった.