注目画素周辺のエッジ量に基づく適応的しきい値を用いた多方向スイッチングメジアンフィルタ

横山 靖樹  宮崎 敬  白井 啓一郎  山本 博章  曽根 光男  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J102-D   No.4   pp.324-335
発行日: 2019/04/01
Online ISSN: 1881-0225
DOI: 10.14923/transinfj.2018JDP7058
論文種別: 論文
専門分野: 画像・映像処理
キーワード: 
インパルス性雑音,  雑音除去,  スイッチングメジアンフィルタ,  エッジ量,  適応的しきい値,  

本文: PDF(2MB)>>
論文を購入




あらまし: 
画像中のインパルス性雑音の除去方法として,雑音検出型のフィルタが数多く提案されている.その一つとして著者らは,ラスタ走査型のSMFを多方向に対して行う多方向スイッチングメジアンフィルタ(MDSMF)を提案した.MDSMF法では,雑音を検出する際にあらかじめ設定した単一の固定しきい値を用いるが,写真などの自然画像は局所ごとに濃度の変動が異なるため,雑音検出性能が不十分であった.更に,画像を分割して分割画像ごとにしきい値を変えて画質を高めた方法(D-MDSMF)を提案したが,処理時間が長くなる問題があった.そこで,本論文では,MDSMF法を基とし,その画素ごとの雑音検出において,近傍領域のエッジ量に応じた適応的なしきい値を用いる方法を新たに提案する.しきい値を決定するための画像特徴として,エッジ量,すなわち画素値の変動量(局所的なTotal Variation)を用いる.また,雑音が除去された走査済み画素のみの画素値を用いることで,しきい値の精度を高める.これにより,D-MDSMF法と同等以上の画質をより短時間で得ることを可能とする.