端末間協調省電力通信フレームワーク―実機実験を用いた有効性の評価―

服部 聖彦  天間 克宏  趙 欧  単 麟  安達 文幸  大和田 泰伯  
(システム開発・ソフトウェア開発論文)

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J102-B   No.6   pp.435-444
発行日: 2019/06/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2018MOP0006
論文種別: 特集論文 (IoT/5Gの進展を担うモバイルネットワークとアプリケーション論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
端末間協調,  省電力通信,  通信エネルギー効率,  自律分散制御,  

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あらまし: 
無線端末の消費電力においてワイドエリアネットワーク(WAN)通信が占める割合は無視できないほど大きく,通信の省電力化が強く求められているが,基地局-端末間距離という物理的な制約があるため容易ではない.この課題に対し,我々は近隣の端末群を協調させることで省電力通信を行う新たなフレームワークを提案している.具体的には位置的に近い複数のモバイル通信端末を協調させることにより,端末群全体から見た通信効率向上及び省電力化を目指すものである.このフレームワークでは,協調する端末に無線WANを通じてネットワークを提供する代理端末(プロキシ端末)の選択が重要であり,バッテリ残量や通信スループット,受信信号強度などの複合的な要因に影響される.本論文では,試作端末による実験に基づき,提案フレームワークの有効性について検討を行った.具体的にはLong Term Evolution (LTE)消費電力計測用テストベット及び端末協調通信評価用スマートフォンアプリを構築し,実環境での評価実験を行った.その結果,提案している端末協調フレームワークにより最大で47%の省電力化を実現できることが明らかになった.