セキュア分散データ転送を用いる無線センサネットワークにおける経路構築率向上のための複数ゲートウェイの配置法並びに経路制御手法

藤田 和希  谷 隆磨  河野 英太郎  角田 良明  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J102-B   No.5   pp.373-384
発行日: 2019/05/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2018NSP0005
論文種別: 特集論文 (ネットワークソフトウェア技術とその応用論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
無線センサネットワーク,  セキュア分散データ転送,  複数ゲートウェイ,  

本文: PDF(1.4MB)>>
論文を購入




あらまし: 
無線センサネットワーク(以降,WSN)では,センサ端末(以降,ノード)の計算資源やバッテリ容量などが制約されている上,端末間通信に無線マルチホップ通信を用いるため,盗聴などの攻撃の影響をうける可能性がある.この問題に対し,秘密分散法を用いたセキュア分散データ転送(以降,セキュア分散データ転送)が提案されている.既存のセキュア分散データ転送ではネットワーク内に一つだけ配置されたゲートウェイ(以降,GW)にデータを集約することを想定しているが,GW付近での経路の構築が困難となり,データ到達率が低いという問題がある.更に,GWが単一障害点になり得る.本論文では,複数のGWをもつWSNにおけるセキュア分散データ転送を提案する.提案法は複数GWの選択手法として,端末の局所的隣接情報を用いた複数GW選択手法を用い,大域的な位置情報を利用せずに経路を構築する.また,始点ノードの配置最適化により経路を構築しやすくし,必要経路数の条件緩和によりデータ転送の機会を増加させる.更に2種類のGWの候補となるノードの配置を提案し,シミュレーション実験を行った.その結果,提案法によって経路構築率が向上し,それに伴いデータ到達率も向上できることを確認した.