遅延・切断耐性を有するBluetooth MANETの端末間接続状態に適応するデータ転送方式

南 雄也  坂 涼平  河野 英太郎  角田 良明  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J102-B   No.5   pp.356-365
発行日: 2019/05/01
Online ISSN: 1881-0209
DOI: 10.14923/transcomj.2018NSP0004
論文種別: 特集論文 (ネットワークソフトウェア技術とその応用論文特集)
専門分野: 
キーワード: 
Bluetooth MANET,  無線マルチホップ転送,  Epidemic Routing,  

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あらまし: 
Bluetooth MANETはスマートフォン等の移動可能な無線通信端末が相互に行う直接通信のみで構築されるモバイルアドホックネットワークである.Bluetoothは無線LANなどの通信方式に比べ,消費電力が非常に小さいという利点がある.一方で,端末間で直接通信できる範囲に制限が大きく,通信の切断頻度が上昇し,データ伝搬に影響を及ぼす可能性がある.本論文では,Bluetooth MANETにおいて,通信の切断が頻発する場合にも端末間接続状態に適応しつつ高速なデータの転送が可能であり,端末の移動や障害物の影響によりコネクションの一時的切断が発生しても,コネクションを再確立してマルチホップ転送を継続するデータ転送手法を提案する.提案手法をAndroid端末上に実装してデータ伝搬時間に関する評価実験と,提案手法を模擬するシミュレータを利用し,多数の端末からなるネットワークで提案手法の挙動と設定可能なパラメータの影響を実験的に考察した.実験結果より,提案手法によりコネクションの切断が頻発する環境でもデータ伝搬時間が短縮できることや,多数の端末からなるネットワークでのデータ普及率やオーバヘッドの削減効果を確認できた.